運動(エクササイズ)は、アーユルヴェーダでは数千年間、日常的においてとても重要であると考えられています。
運動でアーマ(未消化物)を燃やして、身体に柔軟性や軽量感を与え、筋肉を滑らかにします。また手軽に身体の重みや凝りを軽減してくれる他に、
強さや忍耐力、運動能力を高めます。体質やその季節に適した運動を行うことで、3つのドーシャは落ち着き、バランスを整えます。
正しい運動は消化力を上げ、体内の老廃物を分解します。疲労を取り除き、初期老化を抑え、体重増加を防止します。

ヴァータ体質が必要とするのは少しの運動量なのでウォーキングなど、軽めに行えるものが最適です。
ピッタ体質は適度で激しすぎない運動量を必要とするので、水泳やスキーなどがおすすめです。
カパ体質はジョギング、エアロビクスのように少し激しいくらいの運動が必要です。このように、それぞれの体型・体質に適した基準があります。
体質の次に季節も影響を及ぼします。もし運動量を増やしたい場合 は冬と春が最適です。真夏の暑い気候の元では運動量を減らし、
炎天下の屋外にいる時間を極力減らさなくてはいけません。年齢によっても異なり、子供は多くの運動量を求め、高齢者はより少ない運動量となります。
いずれにしても、全ての年齢層、体質において日常の運動は必要不可欠です。

日々の日課で運動を取り入れる場合、一日のうちのカパ時間にあたる午前10時までに行うことで、より組織が強化され、
持久力が付き筋肉が整合されます。この時間の運動は一日の始まりの準備として心身に活力を与えます。
深夜や就寝前の運動は体温を高め、睡眠リズムを混乱させることになるのでお勧めできません。夕方に軽い散歩は良いでしょう。
また午前10時から午後2時の間運動も極力避けましょう。消化酵素が活発になり燃焼力が最も高まるピッタの時間は、
一日のメインとなる食事をとる時間帯です。アーユルヴェーダでは運動の前にアヴィヤンガ(アーユルヴェーダのオイルマッサージ)を推奨します。
朝のオイルマッサージの後の運動は、動きがとてもよくなり効果的です。筋肉が柔軟になり血行促進され、怪我や強張りを防止します。

皆さんはどのように自分自身の運動量を知ることができるのかご存じですか?楽しさと元気があるうちは、限界は超えていないでしょう。
もし緊迫状態や疲れ切って体力を消耗している状態はその人の限度を超えています。
次の2つの過度の運動の兆候のうちいずれか1つが出たら、運動を中止してください。

1. 鼻での呼吸が困難になった場合。
運動中に息を吸う時に口が開いた場合は、心拍数が上がっているサインです。心臓や循環機能に負担がかかり心肺機能に妨げます。直ちに運動を中止します。
2. 額もしくは鼻の先端に発汗をかいた場合。
全身に汗をかくことは良いことですが、額と鼻先の汗は過度の運動の兆候サインとして、直ちに中止する必要があります。

もしまだ体力が残っているようなら、運動の強度を上げるか、運動する時間を延ばしても大丈夫です。散歩を始めたのなら、早歩きを毎日することで、
運動の強度は増し、体力もつくでしょう。ゆっくり初めて徐々に強さと時間を増やしてください。そして運動の超越した徴候が見られたら終わるようにしましょう。

ただし、あまり激しい運動はヴァータとピッタが増悪し身体へ負担がかかります。呼吸が浅くなり、心拍数が上がり、疲労で顔や肌の輝きが奪われてしまいます。

現代の研究で、超越した運動はフリーラジカル(活性酸素)を増やし細胞や身体にダメージを与えることが判明されています。過剰のフリーラジカルは病気や老化の原因の
80%以上とされています。アーユルヴェーダでは、体力の50%以上は使わない方が良いとされています。運動容量は日々変動し、季節もしくは年齢や体質によっても変わります。
これは半分の能力を使い残りの半分は確保しておくというアーユルヴェーダの古典による原則です。その人の限度を超えた運動は心身のアンバランスをつくり、
アーユルヴェーダの考えからすると身体へ有害無益となります。

ヨガはすべての体型や年齢層にとって、理想的な運動スタイルです。ヨガのポーズは3 つのドーシャのバランスを整え、筋肉の強壮、体中の臓器を活性させます。
ヨガ呼吸も心と体のバランスを取り戻すために効果的です。

満腹時の運動は避け、空腹過ぎる時もまた控えます。しっかり食事を取った後は2時間ほどたって運動を行ってください。
運動前にフルーツ ジュースや調理されたリンゴ、またはスープのような温かい軽い食事を取り、運動後にはしっかりとした朝食を食べましょう。持久力を高めるためには、
甘みのある新鮮なフルーツや牛乳のような高タンパク質、パニール(新鮮なチーズ)、ソークドアーモンドやカシューナッツを食べます。腸の働きも確認し、
もし便通が正常でない場合は調理されたプルーンやイチジク、レーズンを日常に取り入れましょう。